さよなら、過去!
新型コロナウイルスの流行で、100年に一度あるかないか、の歴史的な時代に生きることになった私たち。学校は休校になり、職場も交代で休む「帰休」となった。行き場のない子供たちと、自宅待機の私。毎日のスケジュールを立て、晴れの日は子供たちを自転車で連れ出して気分転換した。
GWは、元不倫夫と子供たちの面会交流の予定があったが、さすがに今年は「交流延期」の連絡があった。子どもたちは「ふーん・・・」と言った。
本心はわからない。
学校が再開した6月、自宅待機で一人自宅にいる日があった。だからか、悶々と考え込む時があった。断捨離をしよう、ふと頭に浮かんだのが「日記」。
結婚前の付き合っていた時から続けて書いていた20年まえから続く日記。うれしかったことや苦しかったこと。苦しいときに書くことで私は気持ちの整理をしてきた。そしてこの日記は、不倫女への慰謝料裁判の時や、調停離婚の際の大きな証拠になった。
嫌な思いをするのをわかっていながら、一年に1,2回はこの日記を読み返して、その時の自分の感情にシンクロさせていた。
証拠になった日記には、私は特別の思いがあった。つらいのに、「これのお陰で」と。
ふと思った。
「もう捨てよう。」
指で細かく裂き、ビリビリにして捨てた。
その作業に、自分の過去と決別するような感情が沸いた・・・
最後の塊をごみ箱に捨てる時・・・元不倫夫との時間が、リセットされた気がした。
お盆に面会交流をしたいと言っていたが、それも実現しなかった。
リセットされた気持ちと、心かき乱す面会交流がずっと延期になっていること、
必要な出来事が必要な時に起こる。
その数日後、夢の中で元不倫夫が高所から落下して死にかけているのを見た。死んでいなかったけど、「死んだ!」と思った瞬間の感情がとてもリアルだった。
私は、日記を捨てたことで過去にサヨナラをして歩き始めているのではないか。
もう後ろを振り向くことがないように。